経営のヒント

2013年10月 2日 水曜日

経営指標のおはなし(効率性)(3)

おはようございます!!

今、日本列島には2つの台風が接近しつつあります。台風22号は関東~東北の太平洋側、また台風23号は沖縄~九州にかけて影響がありそうなので、そちらにお住まいの方、またお仕事等で出向かれる方は十分にご注意くださいね。

また、昨日はとうとう安倍首相のほうから正式に2014年4月1日より消費税率の8%への引き上げが発表され、同日夕方には閣議決定されました。また、この話題については改めて取り扱わせていただきたいと思います。いずれにせよ、1消費者としては、やはり有難くない話だなーと思っています。

さて、本日も経営指標のうちの効率性についてのおはなしの続きです。本日は、「②有形固定資産回転率」のお話です。

②の有形固定資産回転率は、売上高÷有形固定資産により計算されます。   
       
①総資産回転率と似ていますが、①の分母が総資産(全財産)であるのに対し、②は現在ある有形固定資産(名前通り、土地や建物といった形がある固定資産のことをいいます)が売上を上げるために効率的に利用されているか、どうかを知る指標となります。   
       
つまり、①が全体のザックリとした傾向を示すものであるのに対し、②はあくまでハード面(建物や工場、機械設備。。。etc)への    投資が効率よく行われているか、どうかを示す指標であるということができます。          
          
そして、この指標も①と同様に、これだけの単独の数値が判ったところであまり意味がありません。やはり時系列や同業他社との比較を通じて、ハード面での設備投資が売上に効率よく貢献しているか、どうかを大まかに知ることで、その原因を考えることが大切です。          
          
以上、①と②について見てみましたが、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、この指標には明らかに有効な業種・業態というのがあります。やはり固定資産(ハード面の投資)がどちらかというと大きな比率を占める業種、例えば、製造業をはじめとする工場や機械設備等を多く有する必要がある業種です。          
          
反対に、サービス業等はあまり資産を持たずに済む場合が多く、おそらく業種比較すると、製造業に比べると、サービス業は遥かに総資産回転率や有形固定資産回転率では、効率がいいということができるでしょう。          
          
一方、同じ業種であっても経営戦略の取り方によって、効率性が大きく異なるケースもあります。

例えば、同じ「販売業」であっても、店舗を自社所有のものとするか、賃貸を利用するか、でそれぞれの指数は大きく変わってきます。

以前、従来大型店舗を必要とするため、多くは自社所有が一般的であった家具の輸入・販売会社の社長のお話を聞かせていただいたことがありました。その会社も当初は自社所有の店舗展開をしていましたが、後にすべてを賃貸に変更されました。おそらく今では普通のことかもしれませんが、当時は多額の賃貸料を考えると難しい選択だったと思います。しかし、そのことにより、効率性が大きく上がり、急激に会社の規模を拡大させることができたようです。 

そして、本日のあなたへの質問は、

「御社(組織)には無駄と思われる固定資産はありませんか?」

さあ、今日も元気で一日をスタートさせましょう!!



投稿者 七野恭子税理士事務所

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